福岡市中央区舞鶴の一般内科、肝臓・消化器の専門クリニック

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コラム(三国志魏志倭人伝とC型肝炎ウイルス)
C型肝炎ウイルスの感染経路については謎の部分があります。

 B型肝炎ウイルスについては、母親から子供への垂直感染が重要な感染経路であったことが明らかにされています。したがって、出生時に感染予防のワクチンやガンマグロブリンを投与することによって、感染を遮断することができます。事実最近の若者にはB型肝炎のキャリアーがほとんどいないことが明らかにされています。

 C型肝炎ウイルスは大昔から現代までどうやって伝播されてきたのか。このことに関しては、どんな教科書にも記載がありません。

 C型肝炎ウイルスの垂直感染(母子感染)は約 10%とされています。また夫婦間での感染(夫婦の一方がC型肝炎ウイルス陽性のとき,配偶者も陽性である)頻度も10%以下とされています。この程度の感染率であれば、3〜4世代もすればキャリアーが消滅してしまうはずです。現在のキャリアーの主要な原因であるとされる、輸血や血液製剤の投与、汚染された注射針や手術器具を介した感染は,せいぜい50〜60年前のものです。明治時代になるまでは、日本に外科手術はほとんど普及していませんでした。こう考えると、このウイルスは大昔に消滅していてもよかったはずです。

 しかしこのウイルスが非常に古くから存在していたことは間違いありません。太平洋戦争後に爆発的に流行する前には、何がC型肝炎ウイルスの主要な感染ルートだったのでしょうか。

 私は、刺青(いれずみ)を有している人にはC型肝炎ウイルスのキャリアーが非常に多いことに注目したいとおもいます。

 中国の歴史書である陳寿著の「三国志魏志倭人伝」には、3世紀頃の日本の風俗習慣が詳しく紹介されています。幻の女王国である邪馬台国の位置が記載してある書物として非常に有名ですが、当時の日本を知る上で超一級の資料だと思います。

 そのなかに次のような文章があります。

「男子は大小となく皆黥面文身す」

 直訳すると、“男子は老若を問わず全身に入墨をしている”ということになります。海難事故や凶暴な生物に遭遇したりして、常に危険と隣り合わせであった古代の人たちには、呪術的意味からも体中に入墨をすることはごく普通の習慣だったようです。江戸時代には、“刺青”として芸術的な価値まで生み、一般人でもかなり普通に行なわれていました。世界的にも刺青の風習は各地で現代まで連綿と続いています。私はこの刺青の習慣が、古代より今日まで C型肝炎ウイルスを伝播した主要な原因ではないかと考えています。

 C型肝炎ウイルスもB型と同じように、キャリアーの割合が今後急激に減っていくと予想されています。医療の進歩につれて、ウイルスを感染させないような処置がとられるようになったからです。しかし刺青は、現代でも若者の間にtatoo(タトゥー)として静かなブームとなっているようです。C型肝炎の患者さんの苦しみを知っているものにとっては、こういう自傷行為が新たなキャリアーを生み出すことがないのかと非常に危惧しています。



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